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  • Googleサービスで仮設IoT【試IT206】

  • Googleサービスで仮設IoT【試IT206】
  • 公開2021/08/03  更新2023/04/06

デモの概要について

GoogleのWebサービスを活用してインターネット上にセンサーデータを保管して可視化する仮設IoTのお試しIT活用iiモデルです。
こうしたIoT導入を検討する初期段階において、業務プロセスを再整理するにあたり、余り費用を掛けずに実施する用途が考えられます。

デモ動画の視聴

[動画の所要時間 1分57秒(音声なし)]

動画の内容(構成)は以下になります。

  1. イントロダクション [0:00-0:15]
  2. デモの構成 [0:16-0:47]
  3. 動作を検知する仕組み [0:48-1:02]
  4. データを保管する仕組み [1:03-1:14]
  5. データを可視化する仕組み [1:15-1:36]
  6. クロージング [1:37-1:57]

デモの構成について

デモの構成図

デモの構成を図示しました。デモを構成する主なハードウェア[H]とソフトウェア(およびサービス)[S]についての補足情報は以下となります。

デモについての解説

使用に関して

Raspberry Pi(ラズベリーパイ)に対しては、インターネット通信が可能なネットワーク(LAN等)に接続する準備(Wi-Fi設定またはイーサネット接続)を済ませておけば、使用する際には電源に接続するだけです。特に操作の必要はありません。

Raspberry Piの起動と共に、接続されたセンサー等のデバイスも利用可能な状態になります。

使用するPCに対しては、インストール等の環境変更は必要ありません。インターネット通信が可能なネットワーク(LAN等)に接続した上で、ブラウザからGoogleアカウントにログインします。

Googleが提供する各種アプリの利用にはGoogleアカウントが必要です。事前にアカウントを作成しておきます。

デモ動画における機器の動作検知は、Raspberry Piに接続されたモーションセンサーで行っています。開閉動作の発生を検知します。

デモ動画におけるデータ保管は、Googleドライブ上のスプレッドシートで作成した「動作監視記録(3地点)」に行われています。(機器の動作検知の)発生地点と発生日時が記録されています。

デモ動画におけるデータ可視化は、Googleデータポータル(Looker Studio)のレポートで作成した「動作監視状況(3地点)」(画面上の表示は「動作監視モニター」)画面を表示して行っています。この画面は3地点の機器を対象として、動作が発生した最新のタイミングと、累積の発生回数を監視(モニタリング)します。

なお、スプレッドシートおよび、作成したレポートは、設定により共有が可能ですので、作成者に限らずアクセスすることが可能になります。

仕組みに関して

データ保管にスプレッドシートを用いることは、データベースの利用に不慣れな場合には有効な選択肢になるでしょう。保管されたデータ内容の確認やデータ利用の際に、専門知識(SQL実行等)を必要とされないので取り組み易くなります。

また、保管されたデータを可視化するにあたっては、スプレッドシートとレポートをデータ連携することにより、保管されたデータに連動する可視化画面を容易に作成できます。

但しデータ可視化の利用ケースで、Webブラウザを表示し続けて監視画面とする場合は注意が必要です。デモ動画では「最短15分間隔でデータ更新がレポートに反映される」と説明していますが、厳密にはレポートデータは更新されますが、ブラウザ表示情報を更新するには「再読み込み」(リロード)操作を行う必要があります。

ブラウザに対して手動でリロード操作を行うことを避けたい場合は、自動処理を検討する必要があります。自動リロード方法はさまざま存在しますが、今回のデモ構成では「Easy Auto Refresh」によって自動リロードを行いました。この場合はChromeブラウザの拡張機能ですので、PCのChromeブラウザに対して変更作業が必要になります。

一方、Raspberry Pi側のデモ構成について、Grove規格に対応したモーションセンサーを使用すれば、Raspberry Piにコネクタ接続して使用できます(電子回路を組む必要がありません)。

モーションセンサーで機器の動作を検知した際には、スプレッドシートにデータ書き込み処理を行うGASに対してデータ送信を行います。(GASが指定するURL宛てに)

その他の補足

当モデルでは、Raspberry Piでセンサーを使用するにあたり、GrovePiボード(GrovePi+ / GrovePi Plus)を使用しております。

2022年2月時点の確認では、現在標準のRaspberry Pi OS(即ちBullseye版)の環境においては、GrovePiインストール・スクリプトの実行時にエラーが発生します。

よって、Raspberry Piの環境としては、Raspberry Pi OS(Legacy)、即ちBuster版の環境を選択する必要があります。今後対策が取られるかもしれませんが情報としてお知らせします。