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  • お試しIT活用iiの取り組みが意図する目的

  • お試しIT活用iiの取り組みが意図する目的
  • 公開2020/10/21  更新2024/10/08

  • お試しIT活用iiは『ICTイノベート』が提案する安価な仕組みで実践するIT活用モデルです。取り組みが意図する目的をご説明します。

記事内容

お試しIT活用iiの取り組み

当サイトでは「お試しIT活用ii」コーナーを通して、業務作業へのIT活用モデルをデモ動画の形で情報発信する取り組みを行っています。

「やってみる」ことを推奨する上では、実際に動作する仕組みで「できる形」を色々とご提示すれば実践できる対象として見て頂けるでしょうし、「安価な仕組みでもこの程度のことができる」ということに説得力が増すと考えました。

見た目で受けた評価

お試しIT活用iiの情報発信をするようになってから、個別に取り組みをご説明する機会を頂くことがあるのですが、デモ動画の見た目で評価を受けてしまうことがあるようです。

具体的には「安価な機材で構成したITツールの紹介」と受け取られて「運用で使用するには不十分」(小規模過ぎる、機能不足 … など)といったマイナス評価を頂きます。

ご提示したコンテンツに対して様々な見方があるのは当然なのですが、折角であれば何を意図した取り組みなのかを共有させて頂きたいと思います。意図が伝わり難いのであれば、より丁寧なご説明が必要だと考えました。

お試しIT活用iiのコンセプトを再確認

お試しIT活用iiのコンセプトを再確認してみましょう。

「業務の新しい試みに対して、ちょっとしたITを使い実際にやってみて、確かめながら進める取り組み」

お伝えしたいポイントとして、お試しIT活用iiのデモ動画によってご紹介している仕組み自体をPRすることが目的ではありません。

これらのデモ動画は、お試しIT活用iiのコンセプトを具体的にイメージして頂くための助けになればと考えて作成しています。

お試しIT活用iiが意図する目的

お試しIT活用iiの目的について掘り下げましょう。それには「お試しIT活用ii」の「お試し」というワードに込めた意味合いについて共有させて頂くと分かり易いと思います。

「お試し」はトライアル(試行)とお考え下さい。つまり、本番前に仮の仕組みであっても実際に「やってみる」ことを示しています。IT活用におけるトライアルの重要性については、別のコラム記事で詳しく述べています。

参考「IT導入にも「お試し」が重要」

次のような要点を挙げています。

  • 模擬的にでも実際に「やってみる」ことで、業務作業の見直し点や自社に合ったITの形を明確にできる
  • 限定的なトライアルと位置付けて、安価な仕組みでも良いと割り切れば実施し易い

こうした考えを起点として、実践して取り組めるように形作った結果がお試しIT活用iiへと繋がりました。改めて言葉で整理してみましょう。

「「やってみる」ことの重要性を提起し、そのためには容易に「できる形」で手早く推進することを推奨する」

結論から申しまして、これこそが「お試しIT活用iiが意図する目的」になります。表現が抽象的かもしれませんので少し具体的になるようにしてみましょう。

「やってみる」ことの重要性

実際に「やってみる」ことで初めて気付くことがあります。当初の想定における誤りであったり、不足分(見落としなど)であったりすると思います。それらを明確にすることがカイゼン活動を推進する上で重要な鍵を握る場合が多いのです。下図のような関係性になるでしょう。

トライアルの成功サイクル
『トライアルの成功サイクル』

この図は、新しい取り組み(新規導入でもカイゼンでも)を実現する上でトライアルが役立つことを示していますが、組織活動においてトライアルを実施することは、より大きな意義を持つことになるでしょう。

組織は様々な役割の人々で成り立っており、それぞれが自分の立場で考えて活動しています。しかし、同じ目標の達成を目指す場合には、バラバラな考えで活動していては目標達成は困難になるでしょう。例えば、組織における管理者(指示する人)と作業者(実行する人)に着目してみましょう。

組織におけるトライアルの意義
『組織におけるトライアルの意義』

例え会議を重ねて話し合って活動内容を理解し合えたと思っていても、それぞれの立場や抱えた背景も異なるので、実際は思い違いをしていたことが後で表面化することも珍しくありません。

思い違いのリスクを低減する為には、トライアルの実施によって得られる具体的な結果に基づいて、お互いの意見を擦り合わせて行くことが重要となるでしょう。

加えてそうすることで、それぞれの活動ベクトルが同じ目標に向かうことになって目標達成に近づきます。

容易に「できる形」で手早く推進する

「やってみる」ことの障害にならずに推進に役立つトライアルの形としては何が必要でしょうか。それには「手早く用意できて直ぐに取り掛かれること」が重要になると考えます。

トライアル対象を限られた範囲(作業の一部など)に絞り込むことによって、小規模な仕組みであってもトライアルを実施することができるでしょう。また、小規模であれば安価に用意できることにも繋がります。限定的なトライアルであれば、できるだけ費用を掛けたくないでしょう。

このような観点から、お試しIT活用iiのモデルは安価な仕組みを実現するために、基本的には次のような構成で成り立っています。

安価な機材 × 無料のソフトウェア

補足しますと「安価な機材」とは、容易に入手可能な数千円から1万円前後の機材を組み合わせて構成することを指しています。「無料のソフトウェア」とは、OSS [1]を活用することを指しています。これらを掛け合わせて形作ることを意味します。

お試しIT活用iiモデルのデモ動画を「小規模に安価で手早くトライアル実施してみるサンプル」としてご覧頂くと、また違った感想を持って頂けるのではないかと思います。

失敗しないIT活用へのアプローチ方法

お試しIT活用iiの話を起点として、トライアル(「やってみる」こと)の重要性と、トライアルを容易にする考慮点をご説明しました。お試しIT活用iiといった限定的な観点から述べましたが、お試しIT活用iiにかかわらずIT活用におけるトライアルの意義は重要です。

トライアルによって業務作業の問題点を明らかにして、業務プロセスを整理し直した上で、その形態に適したITツールを導入することで「使われないIT」になることを防げるでしょう。

それは「失敗しないIT活用」を実現するためのアプローチ方法と言えます。

そして、お試しIT活用iiが意図する目的は、こうした活動の役に立ち、支援に繋げることになります。

この記事のまとめ

  • お試しIT活用iiの目的はトライアル実施に寄与すること
  • トライアルから得られる結果は目標達成の鍵を握る
  • トライアルは範囲を限定して安価に抑えると実施し易い